ジプレキサ（オランザピン）錠を飲み始めたら5キロ増えました

2025年2月に重度うつ病と診断されて、現在休職中の薬剤師です。
そんなわたしが実際に飲んでみたジプレキサ錠の副作用について今回はお話ししたいと思います。

ジプレキサ錠（一般名：オランザピン）とは何か

MARTA（多元受容体標的化抗精神薬）に分類されるお薬です。
過剰なドパミンとセロトニンをブロックする作用があります。
幻覚、妄想、意欲の減退を改善する効果があります。

適応症

• 統合失調症
• 双極性障害における躁症状及びうつ症状の改善
• 抗悪性腫瘍剤（シスプラチン等）投与に伴う消化器症状（悪心、嘔吐）

副作用

代表的なものは

• 口渇、便秘
• 傾眠、ふらつき
• 食欲増進
• 体重増加
• 高血糖

があげられます。なので糖尿病の人には禁忌のお薬です。

処方理由

以上のこととわたしの症例（疾患）と照らし合わせて説明します。

わたしはジプレキサ錠を5月から開始したのですが
理由は2つあります。

1つ目はうつ状態の改善。
双極性障害とは診断されていませんが、うつ状態が酷かったので意欲向上を狙って処方されました。

2つ目は食欲の改善。
食に興味がなく食べる意欲が湧かないため食欲増進の副作用を逆手にとって治療に使うという処方です。

それまで処方は下記の通りです

ジェイゾロフト錠（セルトラリン）25mg 2錠　夕食後　
デパス錠（エチゾラム）5mg 2錠　毎食後
デパケンR錠（バルプロ酸）200mg 2錠　朝夕食後
メイラックス錠（ロラゼパム）1mg 1錠　不安時頓用

上記の薬を服用してもうつ状態、食欲、睡眠状態が改善されないため
5月からジプレキサ錠が開始しました。

そして、想像以上に太りました。

医療業界では有名な副作用の一つなので、多少の体重増加は覚悟はしていたのですが
3週間で5キロ増えました。

ジプレキサ錠（オランザピン）はなぜ太るのか

具体的な理由はわかっていませんが予想される大きな理由は2つ

代謝が悪くなる

眠気やふらつき、そして元の疾患であるうつ病、双極性障害からくる意欲低下によって
以前より活動量が減ることから、代謝が悪くなり太りやすい体質になります

食欲増加

代表的な副作用でもある食欲増加によって純粋に食べる量が増えて体重が増えてしまうケースです

わたしの場合、甲状腺機能低下症も相まってかなり代謝が悪いので
体重が急激に増加したと考えられました。

ジプレキサ錠の体重増加の対策

運動や食事内容を変更する

精神疾患患者には難しいことですが、少しでも運動して代謝をあげることが大切です。
布団から起き上がれない、体が鉛のように重い。何もしたくない。
その気持ち、すごくわかります。辛いですよね。
なので無理のない範囲で動けそうな時、5分だけでも散歩するなど少しずつ代謝をあげる生活環境の改善が有効です。
また食事も食欲が上がることはいいことですが、食べ過ぎてしまう場合はタンパク質と野菜を中心にして糖質は気持ち少なめにすることをお勧めします。
わたしの受けているカウンセリングの心理士からもタンパク質の摂取は重要と説明を受けました。

医師に処方変更を相談する

処方内容にケチをつけるみたいで気が引ける・・・と思う方もいるかもしれませんが
いいんです。
あなたの体なので、あなたが楽でないことは選ぶ必要はありません。

医師に「体重増加が顕著でストレスである」と伝えてみてください。
精神薬はたくさんあります。
選択肢は一つではありません。

わたしも今回、体重が5キロ増えたことを伝えてそれがストレスになっていることをはっきり言いました。

するとジプレキサ錠は半量に減らすことができました。
急にやめると体調変化が悪化する場合があるので今回は半量で、次回様子を見て中止するかもしれません。
なのでたとえストレスになっていても自己判断では中止しないでくださいね。

それだけはお願いです。

終わりに

まだまだ治療過程の真っ最中ですが、ジプレキサを飲んでからは確かに精神状態は安定してきています。
ただ、体重増加で自分がストレスを感じていたのも事実です。

今回はわたしの実体験をもとにジプレキサ錠の説明をさせていただきました。

何か知りたい薬のことなどがあれば
ぜひコメントやメッセージなどで教えてください。